リバーサイドモーテル

北関東の片田舎から東京へ再上京 本・映画・アート・陶芸諸々・・・

漫画 『3月のライオン』 10巻


3月のライオン 10巻



いつのまにやら発売していて、慌てて読みました。

久しぶりに絵でも描こうと零ちゃんを。


10巻は話が大きく動いて、川本家の暗い部分がとうとう明るみに出た。

一人で孤独の中を戦ってきた零がやっと『川本家』という自分が頼ったり頼られる居場所を見つけた。


それでも学校では、相変わらず先生と屋上で昼ご飯を食べる零。


クラスの仲間たちと打ち解けて一緒にランチタイムという展開にしないところが、
現実的な表現だなと思う。

人はそんなに劇的には変われないし、根っこは揺るがない。
ただ自分も気づかないうちに少しだけ変わっているー


自分も一人を強く感じたことがあるから、共感しながら毎回読んでしまう。
この主人公ほど努力家でもないし、強くもないけど

前よりは他人に対して関わって行こうという気持ちが生まれてきたなあとふと思う。


あと、サブストーリーなのか、幸田妻の話がすごく心に残った。
自分も愛したかったけど、なんでうまく愛せないのか。
自分の子供はなぜこんな風に育ってくれなかったのか。
幸田妻の複雑な葛藤をモノローグでぐいぐい読ませる。

漫画なのか小説なのか錯覚するほど。

やっぱり羽海野チカという漫画家はモンスターである。





映画『紙の月』 これは女が怖いと思うための映画ではない。



11月はバタバタと過ぎていきました。
沢山インプットするものはあって、アウトプットができてない感じです。

さて、公開して2週間ほど経ったでしょうか『紙の月』

あらすじは、どこにでもいるような主婦(子供いない・銀行の契約社員)が、
大学生の青年と恋に落ち、横領事件を引き起こす・・・といった内容。


宮沢りえの時点でちょっと主婦の雰囲気は厳しいかなと思ったんですが、
子供のいない2人暮らしの夫婦という設定だと案外しっくりきた。


何はともあれ、バレるのが分かっている映画って心臓に悪い。
自分は正真正銘のビビリなので、耐え切れず、途中で帰りたくなってしまう。


ただ後半、小林聡美演ずる隅より子(銀行のベテラン職員)の存在がカギとなって、観客に唯一救いを与えてくれる。


 銀行の金に手を付けていると気づいた隅は、主人公に何とか大事になる前にこっちの世界(日常)へ戻そうとする。

その時にはもう把握できないほどの金額を横領していた主人公。


『紙の月』を観ていて率直に思ったのは、女はやっぱり怖いとかそういう事より、
純粋な人が強烈な意思を持った時の恐ろしさだ。

―困っている人のためにお金を使う―

立派な大義である、しかしその理想を実現したいがために、主人公は他人のお金に手をつける。

私は最後まで観て、きっと主人公は横領したことについて「悪いこと」とは認識しているが、「罪悪感」はもっていないだろうと感じた。



なぜなら彼女の大義の方がずっとずっと彼女にとって大事なことで善いことだから。


ちょっと私の感想はこの映画のテーマと外れてしまっている気がしますが、
もう一回見に行って違う視点から考察してみるのも面白そうです。





ひとり旅、27歳、女子。 鹿児島にて③

ひとり旅の良い所は、自由に行き先を決められること、どうやって目的の場所に行くか選べることだと思う。


今回は、車を選んでよかった。
自分の運転は不安だったが、鹿児島の道はよく整備されているし、市内を除けば赤信号が少なく感じた。

春山町のNuffから鹿児島ICへ向かい栗野ICで降りる。


Nuffから大体2時間程運転し、霧島アートの森に着いたのは15時頃。
さっそく草間彌生『シャングリラの華』がお出迎え。


草間彌生『シャングリラの華』
霧島アートの森





楽しみにしていた展示『横尾忠則の地底旅行』

しかし、慣れない長時間の運転と早起きでヘトヘト。
館内のカフェテリアでコーヒーを飲む。


疲れた体に、コーヒーが染み渡る。

ここのコーヒーがなんだかすごく美味しくて、
疲れているからなのか、コーヒー豆なのか、店員さんの淹れ方が上手なのか。。。

どちらにしても、ありがたかった。

回復して、展示を鑑賞する。
横尾忠則はグラフィックデザインのイメージが強かったけど、芸術作品として改めてみるとその独特な色使いからエネルギーの強さを感じる。

そして何といっても構図が、すごい。ストーリーを表現するためのものなのか、枠の外までその絵の世界を想像できる。


一番心惹かれたのは、Y字路シリーズ。

チラシの作品『如何に生きるか』が突き刺さってくる感じだった。





ここ数年の自分の心理状況と観る作品がリンクするからかもしれない。
この日は、霧島温泉郷さくらさくら温泉へ泊まることに。




4日目   霧島→帰路

前日に泊まった、さくらさくら温泉の湯は湯の華が咲いて気持ちよかった。
本当に肌がしっとりしているので驚いた。アトピー気味な自分の肌もツルツルに。

最終日ということもあり、早めにチェックアウトして霧島神宮に向かう。




9時前だったので鳥居前のお店はほとんど閉まっていて静かだった。

蒸氣屋さんが開いていたので、覗いてみると焼きどーなつのいい匂い。


朝ごはん食べていなかったので、焼き立てを一つ買って頬張る。

甘くなくて、ふわふわで美味しい。しあわせ。

境内に行くと、団体客が既に参拝していて賑わっていた。

周りが緑に覆われていて、中央には豪華な社。心が落ち着く。

向かって右側には樹齢800年のご神木。パワースポットらしく、皆手を翳したり、祈ったりしていた。私も、無意味に周りをぐるぐる。
少しは、パワーをいただけただろうか。


締めにおみくじを引き、記念に御朱印帳を買い、御朱印を押してもらった。


恋みくじ
  
   霧島神宮オリジナル御朱印帳

御朱印
















ひとり旅、27歳、女子。 鹿児島にて②

つづき。

3日目  指宿→知覧→春山町→霧島


昨日までなんだかのんびりしてた為、周りたい所が全然周れていないじゃんか!
と遅ればせながらに気づいた自分。


朝は早めに起きて、出発することに。

しかし、怠い。旅行だというのに。

原因は分かっている。

初日に泊まったホテルの漫画貸出サービスで『BASARA』を明け方まで読んだ。
(内容もちょうど九州、鹿児島あたりを舞台に描いている)

なんというトラップ。。。まあ、ひとり旅の醍醐味ということでよしとしよう。


今日のメインは霧島アートの森。

宿のご主人に行き方を相談すると、指宿から、開聞岳と長崎鼻を望む道があると教えてくれた。

『知覧には絶対に行ったほうがいいよ』

と言われ、急きょ知覧特攻平和会館に立ち寄ることに決めた。


正直な気持ち、気が進まなかった。

ひめゆりの塔や広島の原爆ドームも行ったことはあるけれど、内容の悲惨さに
立っていられなくなってしまった。


目を背けてはいけないと思うけど、やっぱり怖い。

でも今回は、何となく見て帰らないといけない気がした。
それは、おじいちゃんの弟が特攻隊で亡くなっているから、もしかしたらここに名前が刻まれているかもしれないと。


感想。

行ってよかったと思う。想像と現実は違う。実際目にしてみないと、本当のことなんて分からないんだ。

探していた名前はなかったけど、特攻隊の方々の手紙には私たちが忘れていけない、美しい精神や慈愛があった。

ただ、やっぱり戦争は人の未来を破壊してしまう行為なんだと改めて考えさせられた。



NuffCraft


知覧を後にして、春山町のNuffへ向かう。

店内は広くて、鹿児島の伝統工芸品や、アウトドアグッズなどライフスタイルの提案をコンセプトに品揃えしている。

置いてあるものはバラエティに富んでいて見てても飽きない。
手仕事系のものが好きなら尚更だ。


ふと目に入って一目ぼれした櫛。旅の記念に購入。
木箱に入れてくれるので何か嬉しい。サイズはSとM。目が粗いものと細いものがある。

※ちなみに↓はSで目が粗いもの。


薩摩つげ櫛





お昼はNuffの隣にあるカフェ『MATHERubaCafe』にて。
ここの、チキンバーガーが、非常に美味でした。
高台にあるので、景色を眺めながらゆっくり。


出水鶏のチキンバーガー


(⇒③へ続く)










ひとり旅、27歳、女子。 鹿児島にて①

表題の通り、ひとり旅に行ってきました。


ちょうど大学生のハタチ頃に初めて一人で行ったのが京都だった。
それから毎年恒例のイベントになってきて行かないと年が越せねえ!と
そんなこんなで7年目はどこに行こうか、


「そうだ、鹿児島に行こう。」



・・・という事で3泊4日の旅に出ました。

今回使ったのはジェットスターの宿泊パック
成田発往復チケット+1泊付しめて2万円なり。


1日目  夕方着→天文館へ


豚とろラーメン天文館本店


小腹が減ったので豚とろラーメンを食す。
これが本当に美味しかった!今まで食べたラーメンで一番好きだ。
上にのってる焦がしねぎ?とチャーシューが絶品。

いつもスープ飲まないけどつい飲んでしまった。ごちそうさまです。



2日目  桜島→指宿温泉

今回、南薩摩をドライブしたい欲求に駆られレンタカーを借りました。
去年までペーパーだったけど、ここ1年で少しは乗れるようになったから
チャレンジしてみることに。

 
 桜島、日中は日差しが強く、気温も上がってきたので全然動けず。
9時ごろ向かったけど周辺を散策して戻る。

ゆっくり走ったり、自転車に乗って一周したら気持ちよさそう。


桜島

午後、レンタカーを借りて鹿児島市内から指宿市方面へ。
 鹿児島は道が広くて走りやすい。国道沿いをずーっと真っ直ぐ南下。
 
 せっかくiPodに曲仕込んできたけど、オーディオとのつなぎ方が分からず、
 結局、カーラジオで我慢。。
 
 少し寄り道しながら2時間ほどで指宿到着。

 念願の砂むし。ドキドキ。

 平日なのに観光客で賑わう。一人なので隅っこの方に案内してもらい。
 砂に埋めらるる。

 熱いと聞いてたけどぬるくてじんわりとしてて、、言葉に表せない感覚。
 でも何か気持ちいい。。その時頭の中でエヴァの魂のルフランがずっと流れていた。
 キザっぽく言えば大地に還るって感じだろうか。


 顔に潮風と耳に波の音が聞えてきて、贅沢で至福の時間でした。
 
 
 そして温泉の後は、宿の女将さんに勧められて、開聞岳の夕焼けを見にドライブ。
 富士山の方が大きいし、有名だけど、開聞岳だって負けてないくらい綺麗だった。
                                 
 (⇒②へ続く)


開聞岳




企画展「美術の冒険 国立国際美術館コレクション展」@茨城県近代美術館




最終日。

今回の展示、近現代の作品をおいしいトコロをつまみ食いする形で
バラエティ豊かな作品たちと出会うことができました。

モナリザに髭のマルセル・デュシャンの作品「L.H.O.O.Q.」初めて見るとやはり、
書いてある。髭が。。いや、本当にアートって何だろう。
ああ、でもみんな立ち止まってくすっと笑っている。こ、こういうことなのか・・・?(笑)

そして、一番気に入ったのが、アラヤー・ラートチャムルーンスックの作品。



The Two Planets Series by Araya Rasdjarmrearnsook-15 Mar to 29 Apr 2012 @ Museum Siam - LA FETE - French Thai Cultural Festival from LA FETE on Vimeo.


二つの惑星シリーズ。

ミレーの落穂拾いをタイの農家の奥様方(推測)が鑑賞している映像作品。

こう、ぱっと見ただけでもシュール。

彼女たちの顔は見えない。絵を見てぼそりぼそりと其々の印象が出てくる。
そして、そのうち名画を観ながらも自分たちの世間話を始める。例えばダンスパーティなんかの話を。

自分たち以外見ている人がいなかったので、ツボに入ったところはついつい笑ってしまった。


名画を前にどうでもいい話をしている。


でも、中には私たちみたいに手が荒れているのかな?みたいな一言があって、
ああ、こういう見方もあるのかと。

現代アートってわけわからないと言われることが多いけど、正解を求めてない。
観る人の自由ってことでいいんじゃないかと、今回の展示を通して思いました。



他の作品も観てみたいなあ


映画 『プロミストランド』 感想 @新宿武蔵野館




久々の更新。



さて、ちょうど先週ガス・ヴァンサント監督『プロミストランド』が上映開始したので、観てきました。


テーマが、アメリカで直面している「シェールガス」をめぐる社会問題。とまあ硬い。

難しそうなテーマなだけに?眼鏡率+中高年の方々が多かった。。(笑)


とっつきにくさはあるけれど、実際は、脚本がすごく作り込まれていて、
人間模様を通してこの問題の明暗を表現している。

内容としては、ある田舎町にエネルギー開発会社の営業としてマット・デイモン演ずる主人公が採掘権を交渉しにやってくる。
簡単に契約を結べるかと思いきや、、環境団体の青年、地元の博識者、等々壁が立ちはだかる・・・という話。


この映画のすごいところは、絶妙なバランスでそれぞれの立場の良い所と悪い所を抽出し、観客に「あなただったらどうする?」と問いかけてくる事だ。

それぞれの人間に守るものがある。事情を抱えている。そして生きていくためには
何を決断するか。どう行動するか。


前述したように、社会問題がテーマに挙げられてはいるけれども、
それに加えて、人生の中で大事なものは何なのか、考えさせられる映画でもあった。

お金、信条、家族、伝統、自然



結局他人(会社)に人生を預けてはいけないということです。