リバーサイドモーテル

北関東の片田舎から東京へ再上京 本・映画・アート・陶芸諸々・・・

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企画展 『ベン・シャーン展』@茨城県近代美術館 



行ってきました。
この展示を見るまでまったくもって知らなかった画家。

20世紀における貧困や人種差別など、理不尽な社会の中でひたむきに生きる人々をテーマに扱った作品が多い。

特に印象に残ったのは『ラッキードラゴン』シリーズ。第五福竜丸事件(1954年にビキニ環礁でアメリカ軍が行った水爆実験。通りかかった第五福竜丸が被ばくした)によって亡くなった船長の生前の様子から、亡くなった後の妻の姿、墓石。

その一連のドローイングは鑑賞する者の頭の中でその悲しみや怒りを補完させるには十分である。

ベン・シャーンは人として、社会として本質的に正しいものを信じていた。

そして、時には「悪」を憎しみと冷徹な線で表現した。


決して明るい作品たちとは言えないけど、「自分はどうなんだ?」と問いかけられているような、考えさせられる展示でした。

そして、なななんと。
6月12日(金)午後2時~ 
横尾忠則氏によるギャラリートークが予定されているとの事。
平日ではありますが、行ける方は必見です。


あー行きたい。

山口晃展 『前に下がる 下を仰ぐ』




春です。
現在芸術館にて開催中の山口晃展へ行ってまいりました。

土曜日の昼過ぎで結構な混み具合。
前が詰まるほどではなかったのでゆっくり鑑賞することに。

毎回水戸芸の導線の作り方は工夫が凝らされていて面白い。今回も凝った仕掛けを用意していた。



行ってからのお楽しみ・・・

ではあるが、見に来た人たちをいい意味で「くだけさせる」会場づくり
静かに厳粛に観たいんだ!って言う方には残念かもしれないが、空間も含めて鑑賞するとより楽しめるのかなと思う。


面白かったのが山口氏本人直筆の『紙ツイッター』という作品。

ノートをツイッターに見立て、日々のつぶやきがつらつらと並べられている。
時間の経過ごとにツイッターに振り回されていく心情がクスッと笑える。
同時に作家自身の内面を見てしまうとあの繊細でダイナミックな作品とのギャップに驚いてしまう。。いい意味で。笑

そしてお待ちかね?『無残ノ介』、『続・無残ノ介』の部屋。

直線に伸びた廊下の壁一面に無残ノ介の物語が展示されている。


外国の観光客の団体がひたすら『Cool!!Very peaceful!』と
興奮気味で食い入るように見ていました。


確かに。

内容に若干不条理な部分もありますが(笑)、
絵と文字の圧倒的な存在感で無残ノ介ワールドに惹きこまれて
うーん、ちょっと感動してしまった。


絶対美術に興味のない方でも楽しめる展示なので、
時間を十分取って見られることをおすすめします

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『山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ』

会場

水戸芸術館 現代美術ギャラリー

開催日

2015年2月21日[土]~ 2015年5月17日[日]

開館時間

9時30分~18時(入場時間は17時30分まで)

休館日

月曜日 ※ただし5月4日(月・祝)は開館


企画展「美術の冒険 国立国際美術館コレクション展」@茨城県近代美術館




最終日。

今回の展示、近現代の作品をおいしいトコロをつまみ食いする形で
バラエティ豊かな作品たちと出会うことができました。

モナリザに髭のマルセル・デュシャンの作品「L.H.O.O.Q.」初めて見るとやはり、
書いてある。髭が。。いや、本当にアートって何だろう。
ああ、でもみんな立ち止まってくすっと笑っている。こ、こういうことなのか・・・?(笑)

そして、一番気に入ったのが、アラヤー・ラートチャムルーンスックの作品。



The Two Planets Series by Araya Rasdjarmrearnsook-15 Mar to 29 Apr 2012 @ Museum Siam - LA FETE - French Thai Cultural Festival from LA FETE on Vimeo.


二つの惑星シリーズ。

ミレーの落穂拾いをタイの農家の奥様方(推測)が鑑賞している映像作品。

こう、ぱっと見ただけでもシュール。

彼女たちの顔は見えない。絵を見てぼそりぼそりと其々の印象が出てくる。
そして、そのうち名画を観ながらも自分たちの世間話を始める。例えばダンスパーティなんかの話を。

自分たち以外見ている人がいなかったので、ツボに入ったところはついつい笑ってしまった。


名画を前にどうでもいい話をしている。


でも、中には私たちみたいに手が荒れているのかな?みたいな一言があって、
ああ、こういう見方もあるのかと。

現代アートってわけわからないと言われることが多いけど、正解を求めてない。
観る人の自由ってことでいいんじゃないかと、今回の展示を通して思いました。



他の作品も観てみたいなあ


森アーツセンターギャラリー『テート美術館の至宝 ラファエル前派展』



森アーツセンターギャラリー『ラファエル前派展』


先週に引き続き雪。雪。雪。

茨城では昨夜から暴風雨で木がしなっている。
今日は家で大人しくゴロゴロ。

さて、先週は『ラファエル前派展』に行ってきました。
雪の中の六本木は人も疎らで、ゆっくり鑑賞。

ラファエル前派は、  
19世紀中頃に活躍したダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハント、ジョン・エヴァレット・ミレイという3人の画家が中心となって結成されたグループ。

ミーハーな私はミレイのオフィーリアしか知らなかったけれど、(恥ずかしいですが)
他の作品を知らなくても寓話や聖書が元になった作品ばかりなので
絵を見ながらストーリーを感じることができて楽しむことができた。

ちょっとお堅い展示かな~という印象を持っている方も、心配なかれ。

画家同士の人間関係や、モデルとなった女性たちとの恋愛関係まで詳しく解説されているブースがあり、ここからこの作品がうまれたのかとより親近感が湧く構成となっている。

 
そして、肝心のオフィーリアはというと、本で見たものより大きく、発色が綺麗で吸引力がありました。

ずっとずーっとみていたくなる。

なんといっても絶望からか生を諦めたような表情。
何か故郷の歌でも謳っているような口元。
自然の生き生きとした表現がオフィーリアの不気味な美しさを際立たせている。


ほかに惹きこまれたのは、順路の最後の方で現れるロセッティの妻シダルをモデルにした『ベアタ・ベアトリクス』。

1863年『ベアタ・ベアトリクス』


手の近くに落ちているのは芥子の花。
全体的にぼんやりと霞んでいて「死」を彷彿とさせる。

この絵を描いた時、シダルはこの世を去った後。
ロセッティは何を想って描いたのか。



■会期 2014年1月25日(土)~4月6日(日)※会期中無休
■場所 森アーツセンターギャラリー
■会館時間 10:00~20:00 
※2月の火曜日は17:00まで
※入館は閉館30分前まで

映画 『ザ・フューチャー』

 あけましておめでとうございます。

去年は環境が変わってここ3か月くらいで色々と思うところが多くなりました。

基本的にくよくよと先ばかり考えてしまうので、
少しでも自分が良い方向へ向かえるよう努力する年にしたいです。


ブログも見たものとか見たいものとかちまちまとアップしてきます。
今年は勉強中の画像ソフトでイラストも入れたいところです。。。よろしくお願いします

 さてさて、さっそく2月に気になるイベントが。

アート・ミーツ・シネマ vol.2

ミランダ・ジュライの『ザ・フューチャー』が水戸芸術館で上映されるとのこと!
アフタートークでは林央子・ホンマタカシが登場。

展覧会と映画の内容が繋がっていくのでしょうか?
『拡張するファッション』展に合わせての企画。楽しみです。

 
 最近、映画(出版)×展覧会×トークイベントという形式が増えた気がします。

アートを身近に感じることができるし、アプローチする視点が増えて面白い。

もっと、地方にもこういうイベントが増えたら嬉しいな。

モラトリアムたま子とか恋の渦とか茨城に来てくれないかな。





ミランダ・ジュライ

[profile]
1974年米国カリフォルニア州バークリー生まれ。ロサンゼルス在住。脚本、監督、主演を担当した最初の長編映画『君とボクの虹色の世界』(2005)で、サンダンス映画祭審査員特別賞、カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を含む4部門を受賞。他にも音楽、出版、コンテンポラリーアート等他分野において活躍。横浜トリエンナーレ(2008)「廊下」


本『いちばんここに似合う人』




映画『ザ・フューチャー|予告編』



■アート・ミーツ・シネマ vol.2


日時  2014年2月23日(日) 15:10~

場所  水戸芸術館   







水戸芸術館 『ダレン・アーモンド―追考―』



水戸芸術館 『ダレン・アーモンド―追考―』


に行ってきた。

水戸芸術館は国内外、ジャンルにとらわれず、独特な展示をしている美術館だと思う。
今回も期待を裏切らず、入ってすぐ驚きがあった。


暗闇。


暗闇の中に映し出される映像。

一瞬自分がどこにいるのか分からなくなる感覚。


普段の生活で暗闇の中で歩くことなんてなくなってきた。

都会の方に住んでいるとなおさらだ。


暗闇の中から映し出される映像を眺めていると、
「時空」という概念を形にしたらこんな感じになるのだろうかと思う。

しずかな興奮を覚える。


迷路のように展示室を抜けていくと、比叡山のインスタレーションがあった。

釘付けになってしまったというか、動けなくなってしまった。

暗闇の中で映し出される映像は結構怖いものである。
修験道を迷いなく歩いていく僧とともに追いかけていく気持ちになる。

観ている間、入ってすぐ出て行ってしまう人も何人かいた。
でも、ずーっと見続けている人も。


怖い、とかではなくなっていて、精神世界に入っていく感覚。
何もない、『無』。私たちが見たことがない世界。

つい芸術作品に意味を求めてしまうことが多い。
頭で考えて正解を求めがちだ。


そんなの振り払って五感を通して作品を感じることができる。

またあの場所へ行きたくなる展示だった。

■2013年11月16日[土]~2014年2月2日[日]


東京写真美術館 『植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ』









東京写真美術館 『植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ』

先週、アート好きの後輩を連れて観に行ってきた。
植田正治と聞くと必ず行ってしまう。それほどに彼の写真は魅力的である。


植田正治は「生涯アマチュア」を貫き、自由な作品を生み出してきた。

それは、アンリも同様である。


今回初めてアンリの作品を観たが、日常の喜びに溢れた作品が多いことが見て取れる。
純粋に自分が好きな人たちを傍観するわけではなく、とても近い位置でありのままの姿を表現している。

観ている私たちもその人間関係の輪に入ったかのごとく錯覚を覚える。


 それとは反対に、植田正治は私たちにその介入を許さない。

彼の作品は、たちまち自らの愛する家族まで作品のモチーフとしてとらえてしまう。

被写体がまるで「そこ」になければ「不自然」であるかのようだ。

珍しくカラーの作品も展示されているので、
ファンの方でもまだ観たことがない作品と出会えるかもしれない。

余談。
アンリの写真を見ていたらどうしても「紅の豚」を連想してしまう。
観ている間ずっと頭の中を加藤登紀子が流れていた。


誰かにこの共感を分かってほしかったので、後輩に意見を求めたが、
彼女はアンリの妻と愛人の写真が分からないと別な事を考えていた。





  • 会 期: 2013年11月23日  ~ 2014年1月26日マデ 








企画展『竹久夢二と大正ロマン』 笠間日動美術館







初めて日動美術館行ってきました。

なんとなく、日陰だし、敷居高そうな佇まいで今まで入れなかったわけですが、
予想とは裏腹に中には庭園があり、屋上があり、開放的な造り。

日動美術館には企画展以外にもフランス館に有名どころの西洋画が展示されています。



さて、本題の竹久夢二。

自分の中では柄のデザインの方が興味が高くて、美人画はそこまで・・・
と思っていました。


今回の展示の面白い所は、作品とともに夢二の人生の一端をかいまみれるような、
ストーリ―を感じられた部分でした。


夢二にかかわった3人との女性

隣のおばちゃんが、罪な男ね。と自分の夫にぼやいているのが聞こえ
夢二のことなのか夫のことなのか・・・それはまた別として

罪な男かもしれないが、モデルになった女性たちはこうして自分の一番きれいな姿を作品として、時間を超えて万人の記憶に残るのだから女冥利に尽きる。



夢二にとって女性は切っても切り離せないテーマだったのだろう。


隣のおばちゃんは作品の中の女性に嫉妬していたのかもしれない。