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映画 『ONCE ダブリンの街角で』

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4月ももう最終日になってしまった。

先月から私事で色々と変化が起こり、人生とはほんとに予測のつかないことの連続なんだなと実感した次第です。

28歳。思いっきり失恋しました。

恋愛体質ではない自分が、初めて自分の気持ちに正直になって行動した。
駆け引きなんてできないし、しようとも思えなかった。

恋人だった期間は短かったけれども、ちゃんと自分なりに向き合って、
お互いの自由を尊重して別れたので不思議と後悔はない。泣いたけど。


ただ、自分を出せない恋愛はやはり苦しいものなのだ。

こういう時、哲学者の言葉をひっぱりだして言い聞かせる。

―では、どうしたらいいのか?
自分しだいでなんとかなるものには、
しっかりと向き合うことだ。
そしてそれ以外のものは、ただ、あるがままを受け入れるのだ。
(エピクテトス)


 
 さて、失恋の時は第六感が働くよう。

連休前にTSUTAYAを物色していたら何だか気になって借りたDVD。

『ONCE ダブリンの街角で』





ジョン・カーニー監督、脚本。ストリートミュージシャンで生計を立てていた主人公。
その歌声に惹かれある女(ヒロイン)から声をかけられる。音楽を通じて、次第にお互いの事を理解していく二人。ダブリンという町で刹那的に出会い、それぞれの道を歩んでいく


なんというタイミングで観てしまったのか。
この、主人公であるグレン・ハンザードは恋人にフラれ、ずるずる引きずっている男で。
その曲も失恋の歌詞ばかり。

自分と重ね合わせるには重すぎるくらいの未練を抱えている。
でもそんな悲しい歌詞も、アイルランドの空気を含んだ音楽で優しく感じられた。
グレンの歌いっぷりがほんとに心にぐっとささって胸が苦しくなる。感動。

全体的に大きな展開とかなくて、テンションは一定に保たれている。
序破急でいったら、序のままなのかもしれない。
しかしこの映画はこれからの始まりを暗示させてくれる終わり方だ。

今私が求めているのは、少し意識を前に向けてボートを漕ぎだすような力である。



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